「ジューンベリー」という果実をご存知ですか?北アメリカが原産の落葉小高木で、季節の移ろいとともにさまざまな表情を見せてくれる、園芸が趣味の方にも人気のある植物です。ブルーベリーに似た実はジャムにすることもできます。今回はそんなジューンベリーについて、収穫時期や味わい、食べ方などをご紹介します。
ジューンベリーとは?特徴や収穫時期、食べ方について解説!
- 目次
- ジューンベリーとは
- ジューンベリーの花
- ジューンベリーの収穫時期
- ジューンべリーってどんな味?どうやって食べるの?
- ジューンベリーの味
- ほかのベリーとの違い
- ジューンベリーの食べ方
- 観ても食べても楽しめる「ジューンベリー」は優秀な果樹だった!
ジューンベリーとは
ジューンベリーとは、北アメリカ原産のバラ科ザイフリボク属の落葉高木です。 6月(June)に実をつけることから「ジューンベリー」と呼ばれていますが、 和名だと「アメリカザイフリボク」と呼ばれます。10mほどまで成長する種類もあるため基本的には地植えで育てますが、育て方自体は簡単なので初心者でも育てやすい植物です。春にはたくさんの白い花を咲かせ、初夏には果実の収穫、秋は紅葉、冬は落葉、と四季を通して楽しむことができるのも魅力の一つ!果実が実った際には、新緑の葉と艶やかな赤い果実のコントラストがお庭に彩りを添えてくれます。また、樹形が美しいことから、シンボルツリーにするご家庭も多い人気の植物です。
ジューンベリーの花
ジューンベリーの花は白く直径1〜2cm程度と小さめ。スリムで繊細な5枚の花びらからなり、花全体を見ると桜のような形状をしています。ジューンベリーの花の見ごろは桜のソメイヨシノよりもやや早く、3月中旬から4月上旬ごろで、この時期になると枝先にたくさんの小花をつけたジューンベリーの可憐で美しい姿を見ることができます。また、ジューンベリーの花は風で散ってしまうほどに繊細なため、その儚さから桜に似た風情を感じることもできます。
ジューンベリーの収穫時期
自分の花粉で受粉して実がなる「自家結実性」があるため、ジューンベリーの木は1本だけでも果実を実らせ、収穫することができます。ただし樹高が3mを超え、見上げるほどに高くなるとジューンベリーの果実の収穫が難しくなってくるので、注意が必要です。
緑色だった実が白みを帯びた色を経て、赤い実へと変化すると早速収穫したくなるところですが、ジューンベリーの食べごろは赤い実を通り越して、黒みがかってきたとき。黒紫色に変化すると、甘味が増し熟してきた証拠です。
ジューンベリーの実は、6月前後の初夏の時期に収穫が可能になりますが、果実はいっぺんに色づかないため収穫できるタイミングには差があります。その差はわずかではありますが、ジャムなど熟した実が豊富に必要な場合は熟したものから収穫し、冷凍保存しておくのがおすすめです。
ジューンべリーってどんな味?どうやって食べるの?
ジューンベリーがどのような植物かはわかりましたが、果実がどんな味なのかも気になりますよね。ここからは実の色やほかのベリーとの違いと共に、ジューンベリーの味わいについて解説します。
ジューンベリーの味
果実が赤い状態のときは、固めで甘みよりも酸味が強い味わいです。熟してきて黒紫色になってくると酸味は落ち着き、自然な甘みを感じられるようになります。赤い状態で食べられないというわけではないので、どの状態で収穫するかは好みや作るものの仕上がりを考えて決めるのがおすすめです。ほのかに鼻に抜ける香りがあるだけでクセなどはなく、果肉は舌でつぶせるくらいやわらかな食感をしています。収穫した実は日持ちしないので、その日のうちに食べるか加工したり、冷凍にして保存しましょう。
ほかのベリーとの違い
ジューンベリーは、同じようにバラ科に属するイチゴやブラックベリー、ラズベリーなど、ほかのベリー類と比較すると際立った特徴や酸味も少ないため、そのままお菓子などに使用するとぼんやりとした印象になりがちです。レモンなどで酸味を補ってジャムやソースなどに加工することで、ジューンベリーのおいしさを引き立たせることができます。
ジューンベリーの食べ方
そのまま食べてもおいしいジューンベリーは、お菓子のトッピングなどに使用するのもおすすめ!ほかのベリー同様、ジャムやコンポートなどに加工することで、また違った形で楽しむこともできます。ジャムにする際は、ザラザラとした食感が気になるようなら、裏ごしして滑らかにしてからいただきましょう。
観ても食べても楽しめる「ジューンベリー」は優秀な果樹だった!
今回は、ジューンベリーについてご紹介しました。ほかのベリーとは違い、ジューンベリーの実はスーパーなどで販売されることがあまりないので、自宅で育てている人だけが味わうことのできる贅沢な果実かもしれません。お庭のある方は、ぜひシンボルツリーとして楽しんだり、収穫を楽しんでみてくださいね。