寒い時期になると食べたくなる海の幸「牡蠣」。シンプルな焼き牡蠣をはじめ、鍋ものやフライにしてもおいしく、濃厚でクリーミーな味わいが絶品です。「海のミルク」と呼ばれることもある牡蠣の栄養についても気になりますよね。そこで今回は、牡蠣に含まれる栄養素や、おいしい牡蠣の選び方についてご紹介します。ぜひ毎日のお買い物やお料理の参考にしてみてください。
牡蠣の選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
- 目次
- 世界中で愛される牡蠣!おいしさの秘密は特殊な生態
- 主要な栄養価はこちら
- 注目の栄養素について
- おいしい牡蠣の選び方
- 新鮮な牡蠣を食べて元気な身体を作ろう!
世界中で愛される牡蠣!おいしさの秘密は特殊な生態
牡蠣は日本を含め、古くから世界各地で親しまれている食用貝です。中華料理やフランス料理でもたくさんの牡蠣を使ったメニューが存在するそうです。
ところで、世界中の人々に愛される牡蠣特有のプリッと濃厚な味わいは、その生態ゆえであることをご存知でしょうか?
牡蠣は一度岩などに付着するとそこに固着して移動しないため、固い筋肉ではなく、やわらかい内蔵が大きく成長します。そのため、ほかの貝類とは違った牡蠣ならではの旨みと食感が生まれます。
そんな牡蠣ですが、世界中にさまざまな種類が存在しており、養殖も盛んに行われています。ここでは日本で流通している牡蠣のなかでも特に有名な「真牡蠣」と「岩牡蠣」をご紹介しましょう。
・真牡蠣
スーパーなどでよく見かける一般的な牡蠣が真牡蠣です。日本人にとって一番身近な牡蠣と言えるでしょう。広島県を筆頭に、盛んに養殖されています。 最もおいしくなるのは寒い冬の時期。産卵に備えて栄養を蓄えるため、凝縮された旨みとクリーミーで濃厚な味わいを楽しむことができます。
・岩牡蠣
岩牡蠣は、真牡蠣とはうってかわって夏が旬。養殖もされていますが、天然ものが多く、主に素潜りなどで獲られています。時間をかけて成長するため、真牡蠣に比べて非常に大きく、味わいは繊細かつジューシーです。 収穫できる期間が短いため、希少価値・価格ともに高い傾向にあります。
主要な栄養価はこちら
牡蠣(生)100gに含まれる主な栄養価は以下の通りです。
・エネルギー 58kcal
・たんぱく質 6.9g
・脂質 2.2g
・炭水化物 4.9g
・カルシウム 84mg
・マグネシウム 65mg
・亜鉛 14.0mg
・鉄 2.1mg
注目の栄養素について
「海のミルク」とも呼ばれる牡蠣の栄養素について詳しく見てみましょう。
■亜鉛
亜鉛は、私たちの体に欠かせないミネラルのひとつですが、体内で作ることができないため、食品から摂る必要があります。ホルモンの合成や免疫反応の調節に関わるだけでなく、味覚にも重要な働きを持つ栄養素です。
■タウリン
タウリンは、身体を正常な状態に保つために欠かせない、アミノ酸に似た物質です。野菜や果物などの植物性食品を除いて、さまざまな食品に含まれていますが、特に多いのが魚介類です。水に溶けやすい性質を持つため、鍋ものやスープなど、煮汁ごといただける料理にすると効率よく摂取できます。
■グリコーゲン
グリコーゲンは、筋肉や肝臓に蓄えられており、速やかに運動を行う際のエネルギー源となったり、血糖値の調節や肝臓の機能維持に働きます。
おいしい牡蠣の選び方
新鮮でおいしい牡蠣を選ぶポイントを、殻つきとむき身の場合に分けてそれぞれご紹介します。
■殻つきの場合
・口を固く閉じていて重いもの
口を固く閉じている牡蠣は活きがよい証拠です。殻に傷が多いと収穫後の洗浄作業の過程で弱っている可能性があるので、傷は少ないものを選びましょう。さらに、できれば持って重さを確認してみるとよいでしょう。重い牡蠣は、身がしっかりと詰まっています。
■むき身の場合
・身と貝柱がしっかりくっついているもの
身と貝柱がしっかりとくっついているか確認してみてください。貝柱が半透明なものは良品です。また、殻つきのものも同様ですが、牡蠣は鮮度が大切なので、購入してきたらなるべく早めにいただきましょう。
・身にツヤがあり丸々とふくらんでいる
身にツヤがあり、ふっくらとふくらんで弾力があるものは新鮮な証拠です。プリプリとした食感と濃厚な味わいを楽しめますよ。
・身の外側の膜の色がくっきりしている
身の外側のびらびらとした薄い膜を確認しましょう。鮮度がよいものは、この膜が盛り上がり、くっきりとした黒色をしています。ちなみに、新鮮な牡蠣の身の色は少し黄色みがかっています。
新鮮な牡蠣を食べて元気な身体を作ろう!
牡蠣に含まれる栄養素と、新鮮な牡蠣の選び方についてご紹介しました。ポイントをしっかり押さえて、お買い物の際は新鮮でおいしい牡蠣を選んでくださいね。
また、クラシルでは、牡蠣の保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひご覧ください。