「ガレット・デ・ロワ」を知っていますか?表面の飾り切りの模様が美しい、フランスのお菓子なんですよ。この記事では、ガレット・デ・ロワの特徴や歴史、よく似たお菓子であるピディヴィエとの違いについて解説します。おうちで作れるガレット・デ・ロワのレシピもご紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」とは?特徴や歴史、食べる時期について解説!
- 目次
- ガレット・デ・ロワとは?
- ガレット・デ・ロワの特徴やピティヴィエとの違いは?
- ガレット・デ・ロワの材料や作り方
- ガレット・デ・ロワのおすすめレシピをご紹介!
- ガレットデロワ
- ガレット・デ・ロワを作ってみよう!
ガレット・デ・ロワとは?
「ガレット・デ・ロワ」とはフランスの伝統菓子のひとつで、キリスト教の行事である「エピファニー」を祝って食べられます。エピファニーとは日本語では「公現節」といい、3人の王が12月25日に誕生したキリストを拝謁しに訪れた日をもとに、1月6日に定められています。この3人の王とは「東方三賢人」や「東方三博士」とも呼ばれ、キリストのもとを訪れたときに、乳香と没薬、黄金を贈ったとされています。ガレット・デ・ロワとは「王様のガレット」という意味がありますが、その「王様」というのが東方三賢人の3人の王を指すのです。
ガレット・デ・ロワはエピファニーをお祝いするお菓子とご説明しましたが、近年では、実際には1月6日に限らず、1月2日から8日の間の日曜を中心に、新年に家族や友人が集まる席でよく食べられているそうです。それがクリスマスの締めくくりでもあります。フランスのパン屋さんやお菓子屋さんでは、1月いっぱいはガレット・デ・ロワが並ぶ華やかな光景を見ることができますよ。
ガレット・デ・ロワの特徴やピティヴィエとの違いは?
ガレット・デ・ロワはパイ生地とアーモンドペーストで作りますが、表面に「レイエ」と呼ばれる飾り包丁を入れた美しい模様が目を引きます。ちなみに、このガレット・デ・ロワはフランスの中でも主に北部でよく食べられるもので、南部ではブリオッシュ生地で作った「ガトー・デ・ロワ」でエピファニーを祝うのが主流です。
ガレット・デ・ロワのもう一つの特徴は、「フェーブ」と呼ばれる陶器で作った小さな人形が入っていることです。最近では安全性を考慮してアーモンドで代用することもあるそうですが、切り分けたガレット・デ・ロワの中にフェーブが入っていた人が王冠をかぶり、王様や王妃様となり祝福されます。そのため、フランスのパン屋さんやお菓子屋さんでガレット・デ・ロワを買うと、紙でできた冠も一緒にもらえることが多いそうですよ。
また、各家庭でガレット・デ・ロワを食べるときには、人数分に切り分けたあと、一番年下の子どもがテーブルの下に隠れ、誰にどの一切れを配るのか指示をするそうです。昔は、一緒に食べる人数より1つ多く切り分けて、その日その場にいられない人に捧げたり、貧しい人に分け与えたりすることもあったのだとか。
ガレット・デ・ロワによく似たお菓子に「ピティヴィエ」があります。ガレット・デ・ロワと同じく、パイ生地とアーモンドペーストを使った円形のお菓子ですが、違う点もいくつかあります。まずは食べる時期です。ガレット・デ・ロワは新年を祝うエピファニーで食べるのに対し、ピティヴィエは食べる時期は決まっておらず一年を通して食べます。また、ピティヴィエにはフェーブは入っていません。
さらに、レイエで表す模様にも違いがあります。ガレット・デ・ロワでは放射状をした模様や、月桂樹や麦の穂を模した模様などがありますが、ピティヴィエでは「ロザス」と呼ばれるバラを模した放射状の模様を入れるのが一般的です。
ガレット・デ・ロワの材料や作り方
ここからは、ガレット・デ・ロワの作り方をご説明します。ガレット・デ・ロワは、薄力粉と強力粉、バターなどで作ったパイ生地と、アーモンドパウダーや砂糖、バター、卵などで作ったアーモンドクリームを組み合わせて作ります。
まずはパイ生地の上にアーモンドクリームを薄く広げます。フェーブを入れる場合はこのときにアーモンドクリームの中に仕込みます。その上にパイ生地をもう一枚ぴったりと重ね、下のパイ生地に押しつけてくっつけながら円形に切り取ります。パイ生地に包丁で飾り切りを施し、オーブンで焼いたら完成です。
パイ生地に溶き卵を塗ってから焼いたり、オーブンから一度取り出して粉砂糖をふるいかけて再び焼くと、よりきれいな仕上がりになりますよ。
ガレット・デ・ロワのおすすめレシピをご紹介!
ここでは、おうちで簡単に作れるガレット・デ・ロワのレシピをご紹介します。コーヒーや紅茶にもよく合う絶品レシピです!ぜひ動画もチェックしてみてくださいね。
ガレットデロワ
冷凍パイシートを使った、ガレット・デ・ロワのご紹介です。濃厚な味わいのアーモンドクリームと、香ばしく焼けたパイが相性抜群!難しい工程はなく、とっても簡単に本格的なガレット・デ・ロワがお作りいただけます。好きな模様を描いて、オリジナルの一品を作ってみましょう。
ガレット・デ・ロワを作ってみよう!
今回は、ガレット・デ・ロワの特徴や歴史、ピティヴィエとの違いを、おすすめレシピとともに解説しました。見た目が美しく味がおいしいだけでなく、中に忍ばせたフェーブが当たるわくわく感まで味わえる魅力的なスイーツでしたね。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひ作ってみてくださいね。
クラシルでは、ガレット・デ・ロワのレシピをほかにもご紹介しています。そちらも、ぜひ参考にしてみてください。