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土瓶蒸しってどういう料理?歴史や正しい食べ方について解説!

土瓶蒸しってどういう料理?歴史や正しい食べ方について解説!

秋の風物詩として知られる「土瓶蒸し」。松茸の香りが広がる上品な味わいは、日本料理の奥深さを感じさせます。しかし、懐石料理で土瓶蒸しが出てきたとき、正しい食べ方が分からず戸惑う方も多いでしょう。この記事では、土瓶蒸しの特徴や歴史、作り方、そして正しい食べ方まで詳しく解説します。

  • 目次
  • 土瓶蒸しとは? 
  • 土瓶蒸しの作り方
  • 土瓶蒸しの正しい食べ方と順番は?
  • 土瓶蒸しの歴史は謎が多い?
  • 秋の味覚!土瓶蒸しのおいしさを堪能しよう!

土瓶蒸しとは? 

「土瓶蒸し」とは、土瓶を器にして作る蒸し物のことです。土瓶に一番だしを注ぎ、松茸やハモ、三つ葉などの具材を加えて蒸し上げます。懐石料理では、秋の季節にお椀料理(吸い物)代わりとして提供されることが多く、上品で繊細な味わいが特徴です。

土瓶蒸しの醍醐味は、だしのおいしさです。松茸など香り豊かな具材を蒸すことで旨味がだしに溶け出し、香り高く奥深いスープに仕上がります。猪口に注いでいただけば、その繊細な味わいを存分に楽しめます。

土瓶蒸しの作り方

土瓶蒸しの作り方は、一番だしに具材を加えて蒸し煮にするだけと、とてもシンプルです。ここからは、松茸を使った土瓶蒸しの作り方と、おいしく仕上げるためのポイントをご紹介します。

①昆布とかつお節で一番だしを取り、塩・薄口しょうゆ・料理酒で味を調える

土瓶蒸しの醍醐味といえば、やはりだしのおいしさです。顆粒和風だしで作ることもできますが、香り高い一番だしを使うとワンランク上のおいしさに仕上げることができますよ。

②土瓶に松茸と一番だしを入れ、蓋をして中火で加熱する

③沸騰したら白身魚やエビを加える

土瓶蒸しの具材は松茸とハモ、三つ葉が定番ですが、ほかのきのこや白身魚、エビ、鶏肉、ぎんなんなどで作ることもできます。きのこや三つ葉のように風味がよいものと、白身魚やエビのように旨味が強いものを組み合わせると、香り高く奥深い味わいに仕上げることができますよ。

④具材に火が通ったら三つ葉を加え、蓋をして完成。猪口とスダチを添える

土瓶蒸しの具材は、必ず新鮮なものを選ぶことも大切です。特に、松茸などのきのこは新鮮なものを選ぶと、芳醇な風味がグンと引き立ちますよ!

💡ワンポイント豆知識💡
ご家庭で土瓶蒸しを作る場合は、小ぶりの土鍋で代用することもできます。注ぎ口からだしを注ぐことはできませんが、十分なおいしさに仕上げることができますよ。

土瓶蒸しの正しい食べ方と順番は?

懐石料理で土瓶蒸しが出てきたら、食べ方が分からずに困ってしまうこともありますよね。ここからは、土瓶蒸しの正しい食べ方や順番をご紹介します。ぜひ参考にして、そのおいしさを堪能してみてくださいね!

①お猪口にだしを注ぐ

土瓶蒸しが運ばれてきたら、いきなり蓋を開けてはいけません。まずは、お猪口にだしを注ぎ、鼻を近づけて芳醇な香りを楽しみましょう。

②だしをいただく

次に、お猪口に口をつけてだしをいただきます。最初はスダチを絞らずに、だし本来の風味を楽しみましょう。2〜3杯味わったら、土瓶の蓋を開けて改めて香りを楽しみます。湯気と一緒に、松茸の芳醇な香りがふんわりと広がりますよ。

③スダチを絞る

土瓶の中にスダチを軽く搾り、もう一度だしを味わって味の変化を楽しみましょう。土瓶の中にだしの風味を残しておきたい方は、お猪口にスダチを搾ってもよいでしょう。また、スダチを搾る際は、果汁が飛ばないように手を添えるのがマナーです。

④具材をいただく

ここでいよいよ、具材をお猪口に取っていただきます。食べる順番に決まりはありませんが、まずは主役の松茸とハモからいただくのが好ましいようです。お猪口にのせた具材にスダチを搾って、さっぱりとした風味を楽しむのもおすすめですよ。

⑤蓋を元に戻す

具材とだしを交互に食べ終わったら、土瓶の蓋を元の状態に戻します。スダチの皮は、蓋の上にのせておくと見た目もきれいですよ。

土瓶蒸しの歴史は謎が多い?

土瓶蒸しの発祥には諸説あります。松茸の産地である兵庫県・丹波篠山の郷土料理がルーツとも言われています。代表的な説を、ふたつご紹介しましょう。

①農夫が土瓶を代用

農夫が山で採った食材を食べようとしたとき、鍋がないことに気づいて土瓶で代用したのが始まりだという説です。ちなみに特別な日の人気メニューにすき焼きがありますが、この料理名も「鋤(すき)」という農具を鉄板代わりにして肉や魚を焼いた関西の料理が由来とされているんですよ。

②料理人が農家でごちそうに

料理人が山に松茸を仕入れに行ったときに、農家でごちそうになった鍋料理が発祥という説です。鍋に松茸や地鶏、野菜などを入れて、囲炉でコトコトと炊いた素朴な料理を懐石料理のひと品としてアレンジしたものが、土瓶蒸しになったと言われています。

秋の味覚!土瓶蒸しのおいしさを堪能しよう!

今回は、土瓶蒸しの特徴をはじめ、その歴史や作り方、正しい食べ方についてご紹介しました。土瓶蒸しとは、土瓶を器にした蒸し物のことで、松茸やハモなど秋の味覚を使った繊細な風味が魅力です。普段口にする機会は少ないかもしれませんが、ぜひ食べ方のポイントを押さえて、和食ならではの上品な風味を堪能してみてくださいね。

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