一年を通して手に入る「しめじ」。和食にも洋食にも欠かせない食材のひとつですよね。旨味たっぷりのしめじは、噛むほどに香りが引き立ちます。また、食べごたえのある食感も魅力のひとつ。今回は、そんなしめじの栄養価や、おいしいしめじの選び方をご紹介します。正しく選んで、風味高いしめじを味わいましょう。
しめじの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
- 目次
- 「しめじ」ってどういう意味?
- しめじの種類
- 主な栄養価はこちら
- しめじに含まれる栄養素は?
- おいしいしめじの選び方
- しめじのおいしさを楽しもう!
「しめじ」ってどういう意味?
しめじの由来は「占地」または「湿地」という漢字から読み解くことができます。土地を占領するほど一面にびっしりと生えることから「占地」いう字を使いました。また「湿地」は、湿った土地に生えることが由来とされています。
食用しめじとして広く知られている「ぶなしめじ」は、人工栽培により生産されています。一方で、生きた木の根に生えて成長する「本しめじ」は、松茸やトリュフと同じ根生菌です。 異なる栽培方法があることから、二通りの表し方があるともされています。
しめじの種類
一言に「しめじ」といっても、さまざまな種類が存在します。それぞれの特徴を知り、最適な調理法でおいしくいただきたいですね。
■ぶなしめじ
一般的によく見かけるしめじです。人口栽培されたものが出回っており、比較的安価で手に入れることができます。歯ごたえがよく、噛むほどに香りと味がたってきます。炒め物や煮物、和えものなど幅広い調理法と相性抜群です。
■白ぶなしめじ
ぶなしめじを品種改良したのが白いしめじです。味や香りは、通常のぶなしめじとほぼ変わりありませんが、プルッとした弾力のある歯ざわりが楽しめます。通常のぶなしめじ同様、さまざまな調理法で楽しむことができますが、パスタやサラダに加えると特に彩りが美しく仕上がりますよ。
■はたけしめじ
ぶなしめじよりカサが大きく、薄茶色~灰褐色をしているのがはたけしめじです。カサが大きいため、シャキッとした歯ごたえを強く感じます。炒め物や煮物にすることはもちろん、ボリュームがあるため天ぷらなどにしても絶品です。
■本しめじ
カサの下が丸みを帯びており、やや大きめのしめじです。天然ものは希少価値が高く、高級品として扱われています。「香り松茸、味しめじ」という言葉のしめじは、この「本しめじ」を指しています。凝縮された旨味は、噛むほどに香りとともに感じることができます。
主な栄養価はこちら
ぶなしめじ100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
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エネルギー 26kcal
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水分 91.1g
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たんぱく質 2.7g
- 脂質 0.5g
- 炭水化物 4.8g
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食物繊維 3.0g
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カリウム 370mg
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ビタミンB1 0.16mg
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ビタミンB2 0.16mg
- ビタミンD 0.5μg
本しめじ100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
- エネルギー 21kcal
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水分 93.6g
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たんぱく質 2.5g
- 脂質 0.4g
- 炭水化物 2.8g
- 食物繊維 1.9g
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カリウム 310mg
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ビタミンB1 0.07mg
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ビタミンB2 0.28mg
- ビタミンD 0.6μg
しめじに含まれる栄養素は?
しめじには、ビタミンB群やアミノ酸、食物繊維などの栄養素が含まれています。そのなかでも特に注目したいのが、以下の4つです。
■オルニチン
オルニチンは、肝臓の働きを助けます。また、成長ホルモンの分泌を促し、疲労回復や肌のターンオーバーを整えるなどの働きも期待できます。
■ビタミンB群
しめじには、ビタミンB1、ビタミンB2が含まれています。ビタミンB1は、糖質の分解に働きかけ、疲労回復を助けます。ビタミンB2は、脂質の代謝や、健康な肌や髪を作る手助けをします。
■ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムの吸収をよくする働きがあります。体内で生成されるビタミンDには限りがあるため、食事により補う必要がある栄養素のひとつです。
■βグルカン
食物繊維の一種であるβグルカンは、腸内環境を整える働きがあります。腸に直接働きかけ、免疫力を活性化することでも知られています。
おいしいしめじの選び方
スーパーなどでたくさん売られていることも多いしめじですが、おいしいしめじはどう見分ければよいのでしょうか。3つのポイントをおさえて、正しく選びましょう。
1.カサが開きすぎていない
カサは開きすぎず、しっかりと締まりのいいものを選びましょう。カサの濃淡は、味にあまり影響がありません。色より形を見て、選ぶようにしましょう。
2.弾力があり、まとまっている
軸が適度にしっかりとしており、全体的に弾力のあるものが新鮮な証拠です。一株にまとまっているものの方が鮮度は落ちにくいです。やわらかく、シワのあるものは避けるようにしましょう。
3.軸がしっかりしている
カサだけでなく、軸の部分もチェックしてみましょう。ほどよい太さで根元までしっかりしているものを選びましょう。ハリがあるものは、コリコリとした食感を存分に感じることができますよ。
しめじのおいしさを楽しもう!
おいしいしめじの選び方と、しめじに含まれる栄養素をご紹介しました。しめじはおいしいでけでなく、肝臓や骨など、さまざまな部位に働きかける栄養素を豊富に含んでいます。様々な調理法で楽しめる食材なので、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。
またクラシルでは、しめじの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。