梅干しから梅酒まで、さまざまな味わいが楽しめる「梅」。特にすっぱい梅干しと炊きたてのごはんの組み合わせは、「日本人に生まれてよかった!」と思えるほどのおいしさですよね。
梅の保存方法|長持ちのコツ|新鮮なうちに冷凍がおすすめ
しかし、「自家製の梅干しや梅酒を漬けてみたいけど、扱い方がよく分からないから。」と躊躇している方もいるではないでしょうか。そこで今回は、梅の正しい保存方法と長持ちのコツをご紹介します。しっかりとポイントを押さえて、短い旬を存分に楽しみましょう!
- 目次
- 「冷暗所で追熟させる」か「冷凍」で保存
- 用途によって熟し加減を選ぼう
- すぐに使わない場合は冷凍保存で
- 短い旬を存分に楽しもう
「冷暗所で追熟させる」か「冷凍」で保存
生の梅はとても傷みやすく、購入した袋のまま常温で保存するとすぐにカビが生えてしまいます。かといって冷蔵庫で保存すると低温障害を起こして茶色く変色し、風味が落ちてしまします。梅を購入する際は、あらかじめ用途を決めてすぐに加工するか、新鮮なうちに冷凍保存するようにしましょう。
用途によって熟し加減を選ぼう
梅は用途によって熟し加減を選ぶことが大切です。やわらかい梅干しを作る場合は木成りで熟した完熟梅を使うのがベストですが、手に入らない場合は青梅を追熟させるようにしましょう。また、梅酒や梅シロップにはやや熟して黄緑色になったもの、カリカリ梅には青くて固いものがおすすめです。
■冷暗所で追熟させる場合
①傷が付いていたり、潰れている梅を取り除く
②平たいザルに実が重ならないように並べる
③気温10℃前後で風通しがよく、直射日光が当たらない場所で追熟させる
【ポイント】
・梅が黄色く色付き、桃のようないい香りがしてきたら追熟完了です。
・梅は追熟しすぎると実が崩れやすくなるので、完熟したらすぐに加工するようにしましょう。
すぐに使わない場合は冷凍保存で
梅がたくさんあって一度に加工しきれない場合は、実が青くて固いうちに冷凍保存するようにしましょう。梅は冷凍することで細胞が破壊されてエキスが出やすくなるので、梅酒や梅ジュースを作る場合は冷凍梅がおすすめです。仕上がりが早くなる上に、発酵しにくくなるというメリットもあるんですよ。
■冷凍保存の場合
①傷が付いていたり、潰れている梅を取り除く
②流水でやさしく洗ってよく水気を切り、キッチンペーパーで水気を拭き取る
③竹串でヘタを取り除く
④冷凍用保存袋に重ならないように入れ、できる限り空気を抜いて口を閉じる
⑤冷凍庫で保存する
【ポイント】
・梅を冷凍保存する場合は、アク抜きの必要はありません。
・梅は必ず青くて固いうちに冷凍するようにしましょう。完熟してから冷凍すると、実が崩れやすくなります。
・梅酒や梅ジュースに加工する際は、冷凍したままホワイトリカーや氷砂糖と一緒に漬け込みましょう。また、一度冷凍すると実がやわらかくなるのでカリカリ梅には向きません。
短い旬を存分に楽しもう
今回は、梅の正しい保存方法と長持ちのコツをご紹介しました。梅の旬は5月〜6月と短く、あっという間に終わってしまいます。一度に加工しきれない分は新鮮なうちに冷凍することで、いつでもおいしい梅酒や梅ジュースを作ることができますよ。
また、梅の果肉や種子には有毒な成分が含まれているため、生の梅をそのまま食べることはできません。必ず加熱するか、アルコール漬けや塩漬けにしてお召し上がりくださいね。
クラシルでは、梅の選び方についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。