日本ではあまり聞きなじみのない「マトウダイ」。ヨーロッパでは高級魚としても扱われている魚で、体の側面に黒い的のような模様と一部がムチのように伸びた背びれを持つ特徴的な見た目とは裏腹に、上品な味わいの白身魚です。今回はそんなマトウダイの特徴や旬に加えて、上手な選び方やおいしい食べ方もご紹介します。
マトウダイについて知りたい!特徴や旬、選び方や食べ方について解説
- 目次
- マトウダイとは?
- マトウダイはどんな味?
- マトウダイの旬はいつ?
- マトウダイの選び方
- マトウダイのおいしい食べ方が知りたい!
- 生食におすすめの食べ方
- 加熱調理におすすめの食べ方
- マトウダイを見つけたらぜひ食べてみて!
マトウダイとは?
マトウダイとは、マトウダイ目マトウダイ科マトウダイ属に分類される海水魚です。すぼまった口先と触覚のように伸びた特徴的な背びれを持ち、体表の中央にある黒い丸模様が弓道の的のようであることから「的鯛(マトダイ)」や「マト」とも呼ばれ、頭部が馬に似ていることから、漢字では「馬頭鯛」と表記されます。 標準的なサイズのものは、体調30~40cm程度ですが、大きなものは90cm近くになるものもいるそうです。
マトウダイは比較的温暖な幅広い海域で漁獲されている魚です。日本では漁獲量が少なくあまり出回る魚ではありませんが、ヨーロッパでは人気が高く、高級魚として扱われることもあります。特にフランスでは「Saint-pierre(サン・ピエール)」というスタイリッシュな名前で呼ばれ、ムニエルなどの料理に重宝されています。ちなみに、この「サン・ピエール」という名前は、キリスト教における十二使徒のひとりである「聖ペトロ」に由来しており、英語でも同一人物を示す「St. Peter’s fish」の名前が付けられているんですよ!
マトウダイはどんな味?
マトウダイの特徴を知ったところで、気になるのがその味わいですよね。マトウダイは、クセのない白身魚らしい淡泊さに加えて、コクや旨味も持ち合わせています。ムニエルのように加熱して食べるのはもちろん、刺身などの生食でもおいしくいただけるため、幅広い調理法で楽しめますよ。さらに、肝も絶品で、1尾でさまざまな味わいを楽しめる優秀な魚なんです。
マトウダイの旬はいつ?
マトウダイの産卵期は2~5月頃ですが、地域差があるため、おいしいと言われる時期が異なります。卵も美味とされているマトウダイは、栄養も蓄えている産卵期が一年の中でも特においしくいただけると言われています。その一方で、産卵期に入ると身が痩せてしまうため、肉質そのものを楽しむのであれば、晩秋から春先にかけてがおいしい時期とする見方もあるようです。
マトウダイは群れを作らずに単独で生息することから、まとめて漁獲されることが少なく、その市場に出回ることが希少な魚です。日本で見かける機会があったら、旬にとらわれることなく、タイミングを逃さずにそのおいしさを味わってみたいですね!
マトウダイの選び方
続いては、マトウダイの選び方をご紹介します。まず、マトウダイの特徴でもある、的のような黒い丸模様がはっきりしているものを選ぶようにしましょう。また、エラの色はくすみや濁りがなく、鮮やかな赤色のものであることも新鮮さを見極めるポイント! ほかの魚同様、しっかりとハリや弾力のあるものや、目に透明感のあるものも新鮮さの証です。
マトウダイのおいしい食べ方が知りたい!
先ほど解説したように、ムニエルのように加熱しても、新鮮な刺身用なら生食でもおいしいマトウダイ。さらに卵や肝も絶品なら、ぜひ調理方法も知りたいですよね! ここではマトウダイのおいしい食べ方をご紹介します。
生食におすすめの食べ方
生食の場合は刺身のほか、カルパッチョや昆布締めがおすすめ。一度食べたら、甘味のある味わいとプリッとした弾力のある食感の虜になること間違いなしですよ!
加熱調理におすすめの食べ方
マトウダイは火を通すと身は締まるもののかたくなりすぎないので、ムニエルをはじめとする加熱調理でもおいしくいただけます。煮つけやフライ、ソテーなどにしてもおいしいですよ!上品な味わいでクセもないので、どのような味つけでも楽しめます。
マトウダイを見つけたらぜひ食べてみて!
今回は、マトウダイについて解説しましたが、いかがでしたか?日本の市場にはあまり出回らないので、見つけたらぜひ手にとってみてください!そして、今回ご紹介した選び方や食べ方を参考に、マトウダイの味わいを堪能してみてくださいね!