ケールの選び方と栄養素｜買い物で役立つ基本の「き」

鮮やかな緑色の葉を持つ「ケール」。特有の苦みと香りが特徴で、青汁の材料としておなじみの野菜です。そんなケールには体に嬉しい栄養素が含まれています。今回は、ケールの栄養素やおいしいケールの選び方についてご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね！

「ケール」はアブラナ科アブラナ属の葉物野菜で、原産地は地中海沿岸です。ケールが日本で食べられるようになったのは江戸時代からで、「ハゴロモカンラン」「リョクヨウカンラン」とも呼ばれています。

キャベツの葉とよく似た見た目をしていますが、食べると強い苦みと青臭さを感じます。そのため、そのまま食べるのではなく、青汁やグリーンスムージーなどに加工していただくのが一般的です。

ケールは1年を通して栽培されていますが、最も味がよくなるのは11月～2月頃です。寒い時期に収穫されたケールは葉が分厚くなり、甘みが増します。ただし、春～夏に収穫されたケールの方が冬場に収穫されたケールよりもビタミンやカロテンの含有量が多くなると言われているので、栄養面を重視するのであれば暖かい時期に獲れたケールを食べるようにしたいですね。

・コラードケール

「コラードケール」の葉はシワが少なく、キャベツの外側の葉のように丸みを帯びているのが特徴です。青汁の材料によく使われる品種で、独特の風味があります。軸の部分が固いので、加熱して食べるのがおすすめですよ。

・カーリーケール

灰色がかった緑色の葉を持つ「カーリーケール」。葉はパセリのように縮れていて、クセがなく食べやすい品種です。柔らかい食感なので、サラダなどの生食に向いています。

ケール100gに含まれる主な栄養素は以下の通りです。

・エネルギー　26kcal

・水分　90.2g

・たんぱく質　2.1g

・脂質　0.4g

・炭水化物　5.6g

・食物繊維　3.7g

・カルシウム　220mg

・βカロテン　2900μg

・ビタミンK　210μg

・ビタミンC　81mg

ケールにはビタミン類やミネラルが豊富に含まれています。特に、ビタミン類の含有量は緑黄色野菜の中でもトップクラスです。以下、詳しく見ていきましょう。

■カルシウム

カルシウムはミネラルの一種で、丈夫な骨や歯を形成するはたらきがあります。不足すると骨粗鬆症の原因にもなるので、積極的に取り入れたいミネラルのひとつです。また、筋肉や神経、血液のはたらきを助けて、健康な体づくりをサポートする役割もあるんですよ。

■βカロテン

βカロテンは、老化の原因と言われている活性酸素が体内で作られるのを阻止したり、発生した活性酸素を取り除いたりするはたらきがあります。また、体内でビタミンAに変化して、健康な皮膚や粘膜の形成をサポートする役割も担っています。

■ビタミンK

ビタミンKには、血液の凝固を促すはたらきがあります。また、骨や血管を健康に保ったり、肝臓の解毒作用をサポートしたりする役割も果たしています。

■ビタミンC

ビタミンCは、コラーゲンの合成をサポートして、丈夫な血管や筋肉、皮膚を作る手助けをします。また、活性酸素を除去する抗酸化作用もあります。

ケールは、用途によって選び方が変わります。青汁やスムージーなどを作るときは「葉のサイズ」、料理に使うときは「葉の柔らかさ」に注目すると用途に合ったケールを選ぶことができますよ。

■青汁・スムージーにするときは葉が大きいものがおすすめ

青汁やスムージーに使うケールは、葉の色が濃くてサイズが大きいものを選びましょう。葉が大きくて鮮やかな緑色をしているのは、太陽の光をたっぷりと浴びて育った証拠です。葉が茶色く変色していたり、しなびているものは傷んでいる可能性があるので避けてくださいね。

■料理に使うときは葉がみずみずしくて柔らかいものを選ぼう

サラダや炒め物などの料理に使うケールは、葉が小ぶりで柔らかいものをチョイスしましょう。同じ価格だとつい大きいものを手に取ってしまいがちですが、葉が大きいものは育ちきって固くなってしまっていたり筋張っていたりすることがあるので、そのまま食べるにはおすすめできません。葉の先端までみずみずしくハリがあるものを選びましょうね。

ケールに含まれる栄養素と、新鮮でおいしいケールの選び方についてご紹介しました。 ケールは体に嬉しい栄養素がたっぷりと含まれているので、普段の献立に積極的に取り入れたい食材です。見かけたら手に取ってみてはいかがでしょうか？

クラシルでは、ケールの保存方法についてもご紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてくださいね！