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61℃〜 生ホタルイカ低温調理 温度比較実験
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61℃〜 生ホタルイカ低温調理 温度比較実験

旬のホタルイカ。富山湾では毎年3月1日にホタルイカ漁が解禁される。 店頭に並び出すとワクワクする。ああ、この季節が来たな、と。 生のホタルイカを見つければ尚更である。ツヤツヤ透き通っていて美しく、絶対に美味しいに決まっているし、買わずにはいられない。今日は他のものを買うからと、見送る時は後ろ髪ひかれる思いがするくらいである。 さて、ボイルされたホタルイカであればそのまま食べられるし便利であるが、では生のホタルイカはどうやって食べる? あんなに新鮮そうでツヤツヤしていかにもお刺身で食べられそうな生ホタルイカ、実はそのまま食べるのはちょっと待って! ホタルイカにはアニサキスや旋尾線虫といった寄生虫が付いている可能性があり、きちんと処理されたものでないと「生」では食べられない。たまたま運が悪いからアタるということではなく、厚生労働省のデータによるとこの寄生虫は8%近く検出されている。 つまり生ホタルイカの1パックに20杯ほど入っているとすると、うち1〜2杯に含まれるということになる。 余談であるが、イカは泳いでいる時は「匹」と数え、水揚げされれば「杯」と数えるとのこと。イカの胴が杯(さかずき)に似ていることから、そのように数えるようになったようである。 話を戻すと、ホタイルカの生食できるものは「生食用」「刺身用」として販売されており、販売前に冷凍処理が施されているので生食できる。 しかし、「加熱用」となっているものは冷凍処理をしていないので、そのままでは食べられない。アニサキスだけであれば家庭用冷凍庫でも「-18℃で48時間以上冷凍」すると死滅するが、旋尾線虫は「-30℃で4日間以上〜-40℃で40分以上冷凍」することが不可欠となるので、家庭では不可能である。つまり、「加熱用」のものは絶対に加熱調理しなくてはならない。(出典:厚生労働省「生食用ホタルイカの取扱いについて」)https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb2665&dataType=1&pageNo=1 その加熱条件は「沸騰水に投入後30秒以上保持、もしくは中心温度で60℃以上の加熱」ということなので、30秒以上茹でるか、もしくはBONIQなら60℃以上で低温調理するということになる。 当たり前であるが、肉や魚というのは単に調理温度が低ければ低いほど良い、ということはない。単にやわらかければ良いってものでもない。 その食材が生きるような歯応えや歯切れの良さであったり、食感であったり、旨味が感じられるのに適した調理温度というものがある。 今回はホタルイカに適した設定温度を探るべく、次の3つの温度で比較実験を行う。 実験1. 61℃ 0:40(40分) 実験2. 65℃ 0:25(25分) 実験3. 70℃ 0:20(20分) 設定時間はホタルイカの厚み1cmに合わせて、「低温調理 加熱時間基準表(魚)」https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf に沿ったものとする。 厚生労働省の加熱基準は60℃以上の加熱ということであるが、60℃設定だとBONIQ機器と芯温計の測定誤差により、ホタルイカの芯温を計測した場合に、表示が永久に60℃に達しない事態を避けるため、実験1を61℃とした。果たして結果はいかに。

材料

  • 生ホタルイカ
    各60g
  • 適量
料理を安全に楽しむための注意事項

手順

  • 生ホタルイカを塩で軽く揉んで水で流し、水気を切る。
  • 各実験ごとに耐熱袋に生ホタルイカを入れ、それぞれの温度と時間で低温調理する。
  • 実験1. 61℃ 0:40(40分)
  • 実験2. 65℃ 0:25(25分)
  • 実験3. 70℃ 0:20(20分)
  • BONIQの設定時間終了のタイマーが鳴ったら、袋を取り出し、袋ごと氷水で冷やす。

投稿者からのコメント

《比較実験結果》 結果は・・・ まず、湯せんから耐熱袋を取り出した瞬間目を疑うくらい、ほとんど溶けている。完全にどれも失敗している。※画像7~9枚目 「実験1. 61℃」「実験2. 65℃」「実験3. 70℃」ともホタルイカが入っていたというのが、足が残っているからわかるものの、胴は跡形もなくドロドロに溶けている。イカの塩辛なのにイカ肉が無く、目と軟骨の残骸と少しの足が入っているような感じに見える。 見た目は得体のしれない食べ物になってしまったが、実は味はどれもとても美味しい。旨味もたっぷりである。 しかし、料理としては成立していない。濾して離乳食や介護食などに使えると考えられなくもないが、それはまた別の話。まずは目の前のホタルイカを歯応えよく歯切れ良く美味しく仕上げなくてはならない。 スルメイカであれば、BONIQサイトでもレシピがいくつかあるように、65℃ではあまり溶けているという感じはない。(ただ、スルメイカより身のやわらかいヤリイカは溶けかけるので、ヤリイカの温度にもついても今後研究が必要である。) 調べてみると、どうやらイカやタコの内臓や筋肉にはタンパク質分解酵素が含まれ、その酵素の働きでイカが分解され、溶けてしまうようだ。 これを「自己消化」と言い、タンパク質が分解して「アミノ酸」となり、「旨味」が増幅するのである。この作用を利用したものがイカの塩辛であり、とろりとして旨味が満載された珍味となる。 このイカに含まれるタンパク質分解酵素は「プロテアーゼ」と言い、50〜60℃で最も活性化するという。つまり、今回の「実験1. 61℃〜実験3. 70℃」でホタルイカを加熱する中で、50〜60℃に長くさらされていたために、プロテアーゼが活性化して自己消化が起こり、ホタルイカがドロドロになってしまったのだと推察される。 例えば、生ホタルイカをまず沸騰したお湯で塩茹でし、ボイルホタルイカの状態で調味料と一緒に低温調理する方法が今のところ一番間違いないのであるが、どうしてもBONIQだけで生ホタルイカの調理が完結できないものか?今後さらに研究を続ける必要がある。 《作った感想》 BONIQの低温調理でこの上なく極上のホタルイカを食べようと思って始めた研究ですが、ドロドロの無惨な姿になってしまいました(涙)(注:ドロドロのホタルイカは濾してパスタに入れて、筆者が美味しくいただきました。)冒頭のワクワク高揚感から、比較実験結果の撃沈ぶりが際立つ結果となってしまいました。しかし、豚骨ラーメンやタルトタタンなど失敗から生まれた名料理もあります(諸説あります)。 BONIQ設定が何度ならプリッとした極上のホタルイカが味わえるのか?生ホタルイカの季節が終わる前に完結できるかどうかは時間との戦いになってしまいますが、今回の失敗にめげずに今後、ヤリイカやスルメイカでも併せて研究を続けます。 《注意》 低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細は下記URLから参照下さいませ。 【低温調理のルール〜6つのポイント〜】https://boniq.jp/recipe/?p=19886 また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。 【食中毒に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防】https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html
※みやすさのために書式を一部改変しています。

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