最終更新日 2025.1.6

春の七草粥、なぜ”1月7日”に食べるの?意外と説明できないその意味に「そういうことか!」

春の七草粥、なぜ”1月7日”に食べるの?意外と説明できないその意味に「そういうことか!」

お正月休みも終わりひと段落する1月7日は、無病息災を願う「人日(じんじつ)の節句」。「七草粥」を食べる日としても知られていますよね。今回はそんな「七草粥」の豆知識や、七草の種類について簡単にご紹介します。おすすめの「七草粥」のレシピもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧くださいね。

七草粥を1月7日に食べる意味とは?七草の種類もあわせて紹介!

「人日の節句」とは、五節句のうちのいちばんはじめの節句です。桃の節句や端午(たんご)の節句などはよく知られていますが、「人日の節句」という言葉は初めて聞いた、という方も多いのではないでしょうか?

節句といえば、ほかの節句の日は3月3日、5月5日などと、キリのいい日にちですよね。では、なぜ人日の節句は1月7日なのでしょうか?その由来ははるか昔の古代中国にまでさかのぼります。

その昔、中国から伝わってきた陰陽五行説において「一・三・五・七・九」といった奇数を「陽」とする思想があり、それに基づいて日本でも、1月1日・3月3日・5月5日・7月7日・9月9日をそれぞれ節日として祝っていました。これらの節句のうち、年の初めの節句のみ、のちに1月7日を指すようになった、といわれているんです。

人日の節句は「長久」を祈る日とされていて、「七草粥」を食べることで無病息災を祈り、またお正月のごちそうで疲れた胃を休めることができるともいわれていますよ。

七草の種類

  • せり

その名のとおり、水辺で「競り」合うように群生する多年草で、「勝負ごとに競り勝てる」力をもらえる、といわれています。おひたしにしてもおいしく、さわやかな風味が特徴です。

  • なずな(ぺんぺん草)

道端でもよく見かけることの多いなずなは、非常に強い生命力の持ち主。昔から「邪気を払う力をもっている」と信じられていました。葉の部分の形が三味線のばちに似ていることにちなんで、「ぺんぺん草」とも呼ばれています。

  • ごぎょう

「母子草(ハハコグサ)」という名前でも呼ばれる、キク科の植物。古くはお茶や草餅などの材料としても使われていました。

  • はこべら

どこにでも生え広がるたくましさを持つことから、「繁栄がはびこる」象徴として広く親しまれている植物。昔から民間薬としても重宝されていたそうです。

  • ほとけのざ

葉の形が放射線状に広がっていて、まるで「仏様の台座のように見える」ことから「ほとけのざ」という名前になったといわれています。日当たりのよい土地に群生し、小さい紫色の花を咲かせます。

  • すずな

すずなとは、実は「かぶ」のことを指します。ほかにも「かぶら」や「かぶらな」などと呼ばれることもあります。「すずな」という名前の由来は、花の形が鈴に似ていることから。七草粥においては、「神様を呼ぶための鈴」という意味が込められているともいわれています。

  • すずしろ

こちらも実はおなじみ「大根」の別名。七草粥を作るときには、主に葉の部分を用います。その真っ白な見た目から、「汚れなき清白」という意味を持つそうですよ。

これら7種類の草を粥に入れたものが「七草粥」です。それぞれに七草に選ばれたいわれや由来があり、古くから人々が七草粥に込めてきた祈りや願いが伝わってきますね。

おすすめレシピをご紹介!

七草の意味や種類をご紹介したところで、ここからは「七草粥」のおすすめレシピをご紹介します。今回は、香りのよい新春の若菜を使った、ほっこりやさしい 七草の梅がゆをピックアップしました。ぜひチェックしてみてくださいね。

ほっこりやさしい 七草の梅がゆ

※クリックすると別のページに遷移します

ほっこりやさしい味の七草の梅がゆはいかがでしょうか?お米の甘味と七草のほろ苦さが絶妙のバランスで、するすると食べ進められますよ。梅干しの酸味がいいアクセントになり、最後までおいしくいただけます。溶き卵を加えるとふんわりとした口当たりになり、また違った味わいが楽しめますよ。今年の七草がゆには、ぜひこのレシピをお試しくださいね!

材料(2人前)

  • ごはん・・・150g
  • 水・・・500ml

七草

  • すずな・・・1株

  • すずしろ・・・1本

  • せり・・・2g

  • なずな・・・2g

  • ごぎょう・・・2g

  • はこべら・・・2g

  • ほとけのざ・・・2g

茹で用

  • お湯・・・1000ml
  • 塩・・・小さじ1
  • 梅干し・・・2個

作り方

準備.梅干しは、種を取り除いておきます。
すずなとすずしろは、皮を剥いておきます。
1.梅干しは、細かく刻みます。
2.鍋にお湯を沸かし、塩と七草を入れて2分程ゆで、火からおろしてお湯を切ります。
3.せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざは1cm幅に切ります。すずなは根と葉に分け、根は薄いいちょう切りにし、葉は1cm幅に切ります。すずしろは葉を切り落とし、薄切りにします。
4.鍋にごはんと水を入れて中火で熱し、沸騰したら弱火にして、ごはんにとろみがつくまで5分程加熱します。
5.3と1を加えて軽く混ぜ、ひと煮立ちしたら火からおろします。
6.器に盛り付けて完成です。

やさしい味わいの「七草粥」をいただこう!

いかがでしたか?今回は、「七草粥」の由来や豆知識についてご紹介しました。一つひとつの野草をそろえるとなると手間がかかりますが、最近はスーパーなどで七草粥セットなども売られていますよね。ぜひ今年の1月7日は「七草粥」を楽しんでみてくださいね!

※こちらの記事は2023.1.5に初公開した内容を再投稿したものです。

人気のカテゴリ