口の中で溶けるような食感と上品な甘みがおいしい「マンゴスチン」。手に取る機会はあまり多くないかもしれませんが、国内への流通も増加している南国のフルーツです。繊細な甘みと他の果物にはないその味わいから、「果物の女王」とも呼ばれているんですよ。ミネラルやビタミンなどの栄養素をバランスよく含んでいるのも注目したいポイントです。
マンゴスチンの選び方と栄養素|買い物で役立つ基本の「き」
今回は、そんなマンゴスチンの選び方と栄養価についてご紹介します。参考にしてくださいね。
- 目次
- 果物の女王「マンゴスチン」
- 主な栄養素はコチラ
- 果皮にもたっぷりの栄養
- おいしいマンゴスチンの選び方
- 果物の女王をおいしく味わおう
果物の女王「マンゴスチン」
マンゴスチンは、主にタイやフィリピン、マレーシアなどの東南アジアで栽培される南国のフルーツです。赤紫色の厚い皮に覆われた果肉はやわらかく、甘みと酸味のある味わいが特徴です。 熱帯地方に適した植物であり、国内での栽培は未だ成功しておりません。流通しているマンゴスチンは、すべて東南アジアからの輸入品です。
19世紀頃、大英帝国のビクトリア女王は「我が領土にマンゴスチンがあるのに、これを食べたいときに味わえないのは遺憾の極みである」と嘆いたと伝えられています。これほどまでにビクトリア女王に愛され、繊細な甘みを持つことから、マンゴスチンは「果物の女王」と言われるようになりました。
主な栄養素はコチラ
マンゴスチン100gに含まれる主要な栄養素は以下の通りです。
-エネルギー 71kcal
-水分 81.5g
-たんぱく質 0.6g
-脂質 0.2g
-炭水化物 17.5g
-食物繊維 1.4g
-カリウム 100mg
-マグネシウム 18mg
-リン 12mg
-葉酸 20μg
-ビタミンC 3mg
果皮にもたっぷりの栄養
マンゴスチンは、カリウムなどのミネラルやビタミンを含んでいます。また、果皮に含まれるキサントンという成分にも注目してみましょう。
キサントン
マンゴスチンの果皮には、ポリフェノールの一種であるキサントンが含まれています。キサントンは抗酸化力が高く、抗酸化作用など、様々な働きが期待されています。 果皮はそのまま食べることが出来ませんが、果皮を含む加工品などで摂取することができます。
パントテン酸
ビタミンB5とも呼ばれ、糖質、たんぱく質、脂質の代謝に欠かせない重要な成分です。他のビタミンと協力し、皮膚の健康維持を助ける栄養素としての働きもあります。 パントテン酸は、ギリシャ語で「どこにでもある酸」という意味で、さまざまな食品に含まれているため、比較的摂取しやすい栄養素です。
カリウム
人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調節などを行う働きがあります。余分なナトリウムを体外に排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要な栄養素です。
ビタミンB1
糖質(炭水化物)の代謝を助ける働きがある重要な栄養素です。皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあります。
ビタミンE
免疫力を高める働きや、血管拡張を促し、血栓を防ぐ働きがあります。また、活性酸素を抑えて取り除く働きがあります。
おいしいマンゴスチンの選び方
新鮮でおいしいマンゴスチンを選ぶポイントは以下の3つです。
■果皮に弾力があるもの
新鮮で食べ頃になったマンゴスチンは、果皮に水分を感じます。手で軽く触ったときにみずみずしく、弾力があるものを選びましょう。果皮が乾燥しているもの、かたくなっているものは鮮度が落ちています。避けるようにしましょう。
■ヘタが緑色をしているもの
マンゴスチンのヘタが緑のものは、鮮度が高い証拠です。時間が経過すると茶色や黄色がかった色に変色してしまいます。また、ヘタが枯れているものも鮮度が落ちているため、避けましょう。
■ふっくらと大きいもの
マンゴスチンは皮が厚く、可食部はさほど大きくありません。ふっくらと大きく、出来るだけ果肉のつまったものを選びましょう。濃い赤紫色をしている果皮に変色がないかどうかも確認しましょう。
果物の女王をおいしく味わおう
今回は、マンゴスチンの選び方と栄養価についてご紹介しました。日本ではあまり馴染みのない果物ですが、2003年に輸入が解禁になり、少しずつ国内での流通も増えています。ふっくらとかわいらしい見た目とジューシーな味わいのマンゴスチンを、家庭でも楽しんでみてくださいね。
クラシルでは、マンゴスチンの保存方法についても解説しています。ぜひ、参考にしてください。