ナポリ発祥の焼き菓子「スフォリアテッラ」をご存知ですか?日本にはティラミスやジェラート、パンナコッタにマリトッツォなど、数多くのイタリアンスイーツがありますが、これらに加えて今注目を集めているスイーツなんです!今回は、そんなスフォリアテッラの味や使う材料、作り方に加えて、手軽に作れるレシピをご紹介します。
スフォリアテッラってどんなスイーツ?味や特徴、作り方を解説!
- 目次
- スフォリアテッラとは?
- スフォリアテッラの味や特徴について
- スフォリアテッラの発祥
- スフォリアテッラの材料や作り方
- お家で作れるスフォリアテッラ風レシピをご紹介!
- おうちで作る スフォリアテッラ風パイ
- シナモン香る スフォリアテッラ風パイ
- 魅力満載のスフォリアテッラをまだ食べたことのない人はぜひ食べてみて!
スフォリアテッラとは?
スフォリアテッラとは、ナポリ発祥の焼き菓子の一つ。二枚貝の形をしていることや、また「スフォリアテッラ」が「ひだを重ねた」という意味でもあるように、薄い生地が何層にも重なり合っているのが特徴です。パイのように薄く重なり合った層はクロワッサンのようでもありますが、驚くべきはその食感。サクッとを通り越してパリパリと軽く心地よい歯ざわりが多くの人を魅了しています。伝統的なスフォリアテッラは、10cmほどの手のひらサイズであることが多く、パリパリの層の内側にはたっぷりのクリームが隠れています。そのハーモニーは、一度食べたらまた食べたくなること必至!日本で販売されているスフォリアテッラは、中のクリームもさまざまな種類が登場しているので、いくつ食べても食べ飽きません。
スフォリアテッラの味や特徴について
スフォリアテッラの味を決めるのが、中に入っているクリーム。甘さ控えめで作られてた生地が中のクリームのおいしさを引き立てます。一口食べれば、口の中でパリパリと砕けたスフォリアテッラの生地とクリームが見事に一体化して絶品!これはぜひ体験していただきたいおいしさです。スフォリアテッラの中に入れるクリームはリコッタチーズをベースにオレンジを加えたものがスタンダードですが、お店によってはカスタードやアーモンドクリーム、チョコレートクリームなどアレンジを加えたものもあり、さまざまなフレーバーが楽しめるのもスフォリアテッラの楽しみの1つになっているんですよ!
スフォリアテッラの発祥
スフォリアテッラの発祥は諸説ありますが、一説によると17世紀アマルフィ地方の修道院が発祥と言われているようです。修道女が、牛乳で煮たセモリナ粉のお粥の残り物にドライフルーツやリキュールを加え、パイ生地に包んで焼いたお菓子がその起源と言われています。貝殻のような三角形は貝を模したものではなく、実は修道僧の頭巾をかたどったものなのだとか。
その後、ナポリで料理店を営んでいた人の手にレシピが渡り、改良が加えられた上で販売が始まると、瞬く間にそのおいしさが広まっていったのだそうです。こうして広まったスフォリアテッラは、現在でもナポリを代表するお菓子として多くの人々に知られています。残り物のアレンジだったお菓子が遠く海を越えた日本まで届くなんて、当時の人たちは思いもよらなかったことでしょう。
スフォリアテッラの材料や作り方
ここで、簡単にスフォリアテッラの材料や作り方をご紹介します。パイのような見た目をしているスフォリアテッラですが、材料に使用される油脂はバターではなく、オリーブオイルとラードが基本です。スフォリアテッラの特徴でもあるパリパリ食感を生み出しているのも、この油脂にあります。
生地ができあがったら次は成形です。薄く伸ばした生地を長い棒に巻き、1cmほどの厚さに輪切りにしたら、生地の中央を指で押しながら三角形に伸ばし、できた凹みにフィリングを詰めます。このフィリングに使用されるのは、セモリナ粉とリコッタチーズをベースにオレンジなどの柑橘類を加えたものが王道です。
そして最後は焼く工程ですが、通常のパイ生地は発酵させてから高温で焼き上げるのに対して、スフォリアテッラは発酵させずに低温でじっくりと焼き上げます。そうすることで、途中で油の大半が鉄板に落ちてパリパリに仕上がるのです。こうしてきつね色に焼きあがったらおいしいスフォリアテッラの完成です。
お家で作れるスフォリアテッラ風レシピをご紹介!
注目を集めつつあるスフォリアテッラですが、販売されている店舗はまだ限られているため、入手するのが難しい方もいらっしゃるかもしれません。そこでまずは、自宅で作れるスフォリアテッラ風のレシピを楽しんでみませんか?ここでは、冷凍パイシートを活用して、手軽にスフォリアテッラの雰囲気を味わえるレシピを2つご紹介します。
おうちで作る スフォリアテッラ風パイ
冷凍パイシートを使って作るスフォリアテッラ風のレシピをご紹介します。薄く伸ばした冷凍パイシートにバターを塗り、くるくる巻いて円柱状にしたら、それを2cm幅にカットしたものを中央を上から指で押して凹みを作り、その凹み部分にクリームを詰めてから閉じて成形します。成形の工程はスフォリアテッラと同じです。薄く伸ばしたパイシートを巻くことでスフォリアテッラの特徴でもある層ができますよ。フィリングにはクリームチーズをベースに、アクセントにオレンジピールを加えて爽やかに仕上げました。作業時間も少なく、自宅で手軽にスフォリアテッラを楽しむことができるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
シナモン香る スフォリアテッラ風パイ
スフォリアテッラは、中のフィリングをアレンジできるのも楽しみの1つ。こちらのレシピでは、溶かしバターとシナモンパウダー、グラニュー糖を使って作るシナモンバターを詰め込んで作りました。アクセントにローストしたくるみを入れることで、食感も香りも楽しめるスフォリアテッラに仕上がりますよ。
魅力満載のスフォリアテッラをまだ食べたことのない人はぜひ食べてみて!
パイのような見た目のスフォリアテッラは、シンプルなビジュアルからは想像できない複雑な食感と味わいに満ちた魅力的な焼き菓子です。通販での取り扱いもありますが、人気なこともあって入手は難しい状況ではあるものの、店頭で見つけた際には、ぜひ手にとってそのおいしさを確かめてみてくださいね。