フランス・ブルターニュ地方の伝統菓子「クイニーアマン」。パン屋やケーキ屋、コンビニなどで見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では、クイニーアマンの特徴や作り方、名前の意味などについて解説します。クロッカンやクロワッサンとの違い、おすすめレシピもご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
再ブーム!?【クイニーアマンとは?】味や作り方、クロワッサンとの違いを解説!

- 目次
- クイニーアマンとは?
- クイニーアマンが再ブーム!?
- クイニーアマンの歴史や由来
- クイニーアマンとクロワッサン、クロッカンとの違いは?
- クロワッサン
- クロッカン
- 自宅で簡単に作れるクイニーアマン風レシピをご紹介!
- フライパンで作る クイニーアマン風トースト
クイニーアマンとは?
「クイニーアマン」は、フランス北西部にあるブルターニュ地方の伝統的な焼き菓子です。パン生地にバターや砂糖を折り込む、いわゆる「デニッシュペストリー」で作られています。
最大の特徴は、その生地の表面に砂糖をまぶし、カラメル状にすること。キャラメリゼすることで表面がパリッとした食感に仕上がり、内部のしっとりとした食感とのコントラストを楽しめます。また、バターの風味と砂糖の甘さを感じられるのも魅力です。クイニーアマンは、生地を型に入れて焼きますが、基本的には丸い形や四角い形で作られます。
💡ワンポイント豆知識💡
日本だと手のひらにのる程度のサイズのものが多いですが、フランスではホールサイズやポケットサイズの小さいものまでのもあるのだそうです。

ちなみに、フランス発祥のクイニーアマンが日本で流行り始めたのは1990年代後半。コンビニで販売されたのをきっかけに一時的にブームとなりました。その後少しブームは落ち着いたものの、当たり前に取り扱うようになったパン屋さんやケーキ屋さんも数多くあります。
クイニーアマンが再ブーム!?
そして近年、日本でまた再ブームとなっているのです。最近は、コンビニでも新商品として販売され注目されています。コンビニだけでなく、パン屋さんなどでは、プレーンタイプだけではなく、チョコやナッツ、マーマレード、キャラメル、ブルーベリーなどを折り込んだもの、さらに、生地自体にココア風味をつけたアレンジもあるようです。また、フランスパンやロールパンなどに塗って、トースターで焼くだけで、クイニーアマン風に仕上がるスプレッドなどが輸入食材を扱うお店から発売され、SNSでも話題になっています。
クイニーアマンの歴史や由来
クイニーアマンの名前の由来は、それぞれブルターニュ語で、
- 「クイニー」 = 「お菓子」や「ケーキ」
- 「アマン」 = 「バター」
を表しています。
この名前になったのにはどのような理由があるのか、以下で確認してみましょう。
クイニーアマンは、1850~1860年代、あるパン屋さんで、失敗から生まれました。当時、ブルターニュ地方では小麦粉が不足していたものの、バターが豊富に生産されていたといいます。そんな中、あるパン屋さんのパン職人が「小麦粉400g、バター300g、砂糖300g」という、バターを多すぎるくらいに配合したパン生地を作ってしまったのだとか。
諸説ありますが、バターをたっぷり入れた生地をうっかりそのまま放置してしまった、生地の上にバターをのせた状態で放置してしまいバターが溶けてしまった、バターが多すぎるせいで生地がだれてぐちゃぐちゃになってしまった、というように失敗作になるところでした。
しかし、せっかく作った生地を捨てるのはもったいないので、生地にバターを折り込むように伸ばしたり、練ったりという作業を繰り返して焼いてみたところ、驚くほどおいしいパンができあがったのです。のちにこれがクイニーアマンの作り方の原型となったといわれています。
このように一般的なパンではありえないようなバターの量で作るパンだったため「クイニーアマン」という名前がつけられました。その名の通り、クイニーアマンはバターの濃厚な味わいとキャラメリゼした砂糖の香ばしい風味を楽しめるスイーツであり、現在はフランスのみならず世界中で人気を博しています。
クイニーアマンとクロワッサン、クロッカンとの違いは?
パンにはさまざまな種類がありますが、バターを使ったものといえば「クロワッサン」がよく知られていますよね。また、それとよく似た名前のクロッカンというお菓子も存在しますが、これらとクイニーアマンにはどのような違いがあるのでしょうか。以下で見てみましょう。
クロワッサン
クロワッサンも、クイニーアマンと同じようにバターをふんだんに使ったパンです。バターを折り込んで作るため、パイ生地のようなサクッと軽い食感とバターの風味を楽しめます。一般的にクイニーアマンのように表面に砂糖をつけて焼くことはありませんが、お店や種類によってはシロップを塗ったり、砂糖をまぶして焼くこともあるようです。また、クイニーアマンには、中にりんごを入れたものもありますが、クロワッサンはシンプルなものが多く、食事用のパンとして朝食でよく食べられています。ハムや卵などを挟んで、サンドイッチとして食べるのも定番の食べ方です。
そのほか、形も異なり、クイニーアマンは型を使って焼くのに対して、クロワッサンは型を使わずに三日月形に成形して焼きます。
クロッカン
クロッカンは、小さく切ったクロワッサンの生地とナッツを和えて型に入れ、グラニュー糖をまぶして焼いたものです。ボウルに生地とナッツ、グラニュー糖をすべて入れ、混ぜ合わせて焼く方法もあります。クロワッサン生地のサクサクとした食感とナッツの香ばしさ、そしてキャラメルの深みのある甘さを楽しめるスイーツです。
また、クロッカンと呼ばれるものにアーモンドやヘーゼルナッツ、マカダミアナッツなどのナッツ類と卵白、砂糖を混ぜ合わせて焼いた、フランス南部で食べられている伝統的な焼き菓子もあります。カリカリ、ザクザクとした歯ごたえのある食感が魅力です。
💡ワンポイント豆知識💡
ちなみにクロッカン(Croquants)は、フランス語で「カリッとした」という意味で、食べたときの音がそのままお菓子の名前になったといわれています。
自宅で簡単に作れるクイニーアマン風レシピをご紹介!
さてここからは、おうちで簡単に作れるクイニーアマン風レシピをご紹介します。食パンやクロワッサンを使ったお手軽レシピをピックアップしたので、ぜひチェックしてみてくださいね。
フライパンで作る クイニーアマン風トースト
フライパンで作れるクイニーアマン風トーストはいかがでしょうか。食パンに染み込んだバターの風味と、カラメル化したグラニュー糖の甘みがマッチして、まさにクイニーアマンの味わい!おうちにある材料でパパッと作れるので、朝食やおやつにぜひ作ってみてくださいね。
簡単クイニーアマン風クロワッサン
クロワッサンをクイニーアマン風にアレンジしてみましょう。砂糖でコーティングした表面はカリッと、中はしっとりふんわりとしたクロワッサンの食感で、やみつきになるおいしさ!手軽に作れるので、ぜひレパートリーに加えてみてくださいね。
バターの風味と香ばしい甘さがたまらない!クイニーアマンを食べてみよう
今回は、クイニーアマンの特徴や歴史、作り方について解説し、おうちで作れるクイニーアマン風のレシピをご紹介しました。本格的なレシピは工程も多く、作るのは少し大変ですが、おうちで簡単にクイニーアマンの魅力を再現できるレシピもあります。今回ご紹介したレシピも参考に、ぜひおうちでクイニーアマンのおいしさを楽しんでみてくださいね。

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